知っておきたい財形貯蓄制度を利用する上での注意点

財形貯蓄とは給料から天引きされる形で資産形成ができる、会社の従業員だからこそ利用できる福利厚生の制度の一つである。マイホーム購入や老後の生活といった将来的なライフイベントに備えてじっくりと資産形成ができて、貯蓄商品によっては無理なく積立投資できるのも大きな特徴だ。

また、財形貯蓄の種類によっては一定金額まで利子が非課税となるため、その範囲内であれば積み立ててきた資金以上のリターンを得られるのも魅力である。そんな財形貯蓄を利用する場合は、いくつか注意すべき点もあるため覚えておこう。

まずは、金利が低く運用益はほとんど期待できない点である。他の投資と比べて税制が優遇されてもそこまで大きな恩恵を受けられるわけではなく、どの金融機関でも低金利の運用になる。毎月の給料から自動的に天引きされて貯蓄できるのが手軽で魅力的と感じる人には向いているが、大きなリターンを得ようと考えている人には他の投資をおすすめする。

また、運用先の貯蓄商品によっては元本割れが起きるリスクがある点も要注意だ。投資信託や財形保険を選ぶ場合はこのリスクがあり、元本保証はされていない。財形貯蓄の制度を利用する場合は、運用先の貯蓄商品選びも慎重に行う必要がある。

そして、利子が非課税になるのは財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄の場合に限られているが、それぞれの資産は利用目的が定義されている。利用目的以外で資産が引き出されると、その分は課税対象になる点も覚えておこう。このように財形貯蓄制度は奥が深い。利用を考えている人は将来に備えよう!財形貯蓄とは?を覗いて理解を深めると良いだろう。